化粧スレート屋根材の問題点について③ タスペーサーおよび縁切り

皆様こんにちは。

11月に入り、仙台では銀杏並木が美しいシーズンとなりましたがいかがお過ごしでしょうか?

さて本日は化粧スレート屋根材の問題点についての最終章ということでタスペーサーおよび縁切りについて解説をさせていただきます。

タスペーサーとは添付画像のようなプラスティック製の部材で、塗装の際にスレート屋根材どうしの隙間を確保するために入れる部材となります。

※タスペーサーは下塗り後に挿入

さてこちらの部材を入れる目的なのですが、多くの業者は雨などの水が裏側に回った際に、水が抜けるようにとお客様に説明をしております。

※タスペーサーを設置し、浮かせることにより水抜きできる構造となる。

そのため、業者によってはお客様への説明の際に、屋根の勾配が急なので、タスペーサーは入れなくて大丈夫です。とお話をしていることもあるそうです。


しかし、仙台に限らず、全国でいろいろなスレート屋根材の施工を見てきましたが、タスペーサーを入れる一番の目的は内部結露対策です。



冬場、室内の暖かい空気は小屋裏へと上昇します。そして日当たりの悪い北側の面はもっとも外気が冷える箇所となるため、この部分に気温の寒暖が発生した結果、結露水が集中するのです。



もしこの結露が集中する箇所に隙間がなかった場合は、どうなるのでしょうか?

逃げ道のなくなった水分は野地板の裏側に滞留をし、野地板がボロボロになってしまいます。

昨今の台風で屋根ごと飛ばされた御宅などは、この野地板の腐食により強度を保てずに風で飛ばされた可能性が高く、家を守るという意味でも大事な生命線となりうるのです。

このタスペーサーはセイムというメーカーから販売されておりますので、こちらの紹介動画をご覧いただくとよくまとまっておりますので、ご確認ください。

https://www.youtube.com/watch?v=1NDClP5FTAw

また縁切りといってタスペーサーをいれないが、カッターを入れて水抜き穴を確保する施工方法があります。

縁切りはしないよりはしたほうがよいですが、縁切りをしても、塗膜の厚み分をリカバーできるだけの隙間の確保ができないのと、夏場等気温が高い時などは、熱の影響で、縁切りしてもまたくっついてしまう恐れなどもありますので、基本的にはタスペーサーを使用したほうが安全であるということを皆様覚えておいてください。

またタスペーサーを入れると割れるという意見もございます。確かに①でお話をさせていただきましたノンアスベストのスレート材であれば、間違いなくヒビが入るでしょう。

ノンアスベストのものはそもそも家を守るだけの商品として成り立っていないため、こちらは塗装はおすすめできません。当グループでは葺き替え・最低でもカバー工法を推奨します。

※屋根葺き替え・カバー工法の際はリクシル Tルーフを当社は推奨しております。



逆にアスベスト入りのものであれば、タスペーサーを入れたとしても割れるリスクは低いと言えるでしょう。

また既存スレート屋根材の反りがひどい場合などは、タスペーサーが入らない場合もございますが、基本的に塗装をする際は、必ずタスペーサーを入れる工法(できればスレート屋根1枚につき両サイド15cmのところに入れるダブル工法)を採用する業者様を選ぶようにしてください。

以上、ここまで3回にわたり化粧スレート屋根材の問題点についてお話をさせていただきました。

最後までご一読いただきまして、誠にありがとうございました。(和田)